リウマチ科のご紹介
リウマチ科は関節リウマチ、変形性関節症、膠原病(全身性エリテマトーデス、多発性筋炎など)を主に診療しています。関節リウマチの治療には内科が薬物療法を、整形外科が手術による治療を、そしてリハビリテーション科は社会生活を行うための理学療法、運動療法を行う必要がありますが、当院のリウマチ科はこの3科が、一人一人の患者様について治療方針について意見を交換しながら協力して治療にあたっています。
診療内容
当科で拝見する患者様の70~80%は関節リウマチです。
内科では、薬剤による治療を行っています。種類としては、病気の流れを変え、関節破壊を抑制する抗リウマチ薬が中心をなしてきました。それに加えて、最近、強い効き目と関節破壊、関節変形の防止で注目されているのが生物学的製剤(エンブレル、オレンシア等)です。この薬剤を使用してみると、確かに画期的な薬剤で、関節リウマチの治療が変わりつつあるのを感じます。さらに最近はJAK阻害剤も同様な効果が期待されています。一方、関節リウマチの他にも膠原病(全身性エリテマトーデス、多発性筋炎など)、原因不明の関節痛の診療も行っています。
整形外科においては、中心をなすのは手術療法です。膝の関節、股関節などが関節リウマチによって破壊され、薬物療法では痛みを防げない場合は手術によって根本から直す必要が出てきます。多くの患者様が手術によって日常生活の不自由から解放されています。
リハビリテーション科は、関節の変形、痛みによって日常の活動が制限されている患者様の生活の動作が出来るだけ不自由なく行える様、さらに、装具などの工夫によって生活の質(QOL)を改善することを目指しています。
このように3つの科が協力して関節リウマチ患者様の治療にあたり、関節リウマチによる日常生活の障害を出来るだけ改善することを目標にしています。
特徴
前にも述べたとおり、各診療科が協力して関節リウマチの治療にあたれるのが大きな特徴であり、当科のすぐれているところです。病院としても日本リウマチ学会研修施設の資格を有しています。
また、当院での対応困難な症例に関しては、聖マリアンナ医科大学病院リウマチ・膠原病・アレルギー内科や横浜市大リウマチ・血液・感染症内科とのバックアップ体制をとっておりますので、安心して治療を受けていただけます。
関節リウマチ 通院患者数550名(2022年12月現在)
抗リウマチ薬使用状況
一般名 | 投与人数 | |
---|---|---|
cs-DMARDs | 金チオリンゴ酸ナトリウム | 1 |
ブシラミン | 52 | |
サラゾスルファピリジン | 100 | |
イグラチモド | 32 | |
ミゾリビン | 4 | |
メトトレキサート | 322 | |
レフルノミド | 9 | |
タクロリムス | 46 | |
生物学的製剤 | インフリキシマブ | 5 |
エタネルセプト | 45 | |
アダリムマブ | 22 | |
ゴリムマブ | 31 | |
セルトリズマブ | 5 | |
トシリズマブ | 54 | |
サリルマブ | 5 | |
アバタセプト | 37 | |
JAK阻害薬 | トファシチニブ | 16 |
バリシチニブ | 31 | |
ペフィシチニブ | 2 | |
ウパダシチニブ | 11 | |
フィルゴチニブ | 3 |
また、積極的に生物学的製剤(204名)やJAK阻害薬(63名)を用いた治療をしております。
指定難病通院患者数:54名
病名 | 通院人数 |
---|---|
顕微鏡的多発血管炎 | 2 |
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症 | 1 |
悪性関節リウマチ | 6 |
全身性エリテマトーデス | 21 |
皮膚筋炎/多発性筋炎 | 3 |
全身性強皮症 | 6 |
混合性結合識病 | 1 |
シェーグレン症候群 | 5 |
成人スチル病 | 1 |
ベーチェット病 | 3 |
サルコイドーシス | 1 |
クローン病 | 1 |
水俣病 | 1 |
肺胞低換気症候群 | 1 |
結節性多発動脈炎 | 1 |