令和4年度 多職種連携研修会の報告

2023年4月4日掲載
議事
 

1.  開会の挨拶(当院院長補佐兼地域包括ケアセンター長兼呼吸器内科部長 大河内 稔)

(1)  本日は、普段訪問歯科診療をされている黒木先生より関連職種との連携などについてご発表

をお願いしている。続いて、各職種の活動状況の報告をしていただき、お互いの理解を深め

ることを、今回の目標としている。研修の内容がより良い連携の参考になることを願う。

 

2.  在宅療養における各職種の役割と活動の理解

    ~歯科医師、薬剤師、ケアマネジャー、看護師、介護士、行政の視点から~

 

(1)  歯科訪問診療と関連職種との連携、将来の展望について(千恵歯科医院 黒木 輝樹先生)

   ・横須賀市歯科医師会の在宅療養歯科医療連携室の活動の説明をしていただいた。訪問診療の説

明と訪問していただける歯科医等を紹介できるので、ホームページで検索してほしい。歯科の

ない医療機関へも歯科医師会より入院患者の口腔ケアやNSTの参画などを実施している。

・歯科訪問診療での対応範囲は、診察、検査、処置手術、投薬、医学管理などであり、歯周病治

療、義歯修理、調整、作製、虫歯治療などがある。

 

(2)  薬剤師のできること、薬剤師在宅訪問のルールと単位(ヒロ薬局 塚本 久美薬剤師)

   ・薬剤師が処方をご自宅に届けることもできる。その場合には医師の指示が必要であるが、ご理
解していただけない医師がいる。

   ・一包化できない薬剤等があるため、中止を含め自己判断せず薬剤師に相談してほしい。

・横須賀市薬剤師会では、在宅支援薬局ネットワークを構築しており、ホームページより「在宅

支援薬局申し込みシート」を取り出すことができる。

 

(3)  医療と福祉やインフォーマルサービスとの連携の実践 

     (生き活きケアマネジメント ケアマネジャー 宇佐美 幸子管理者)

   ・医療・介護・地域で本人と家族の生活を支えるためにケアマネジャーは活動している。

・連携に関し、多職種やインフォーマルサービスが日頃からコミュニケーションを密にしていく

ことが必要である。

 

(4)  看護業務とは・・業務の特長と実際(おひさま訪問看護ステーション 中村 あや子管理者)

・看護業務は、在宅に於いても療養上の世話や診療の補助などであるが、医療保険と介護保険で

要件が異なる。

・認定申請を受けている方は、介護保険が優先される。精神疾患で治療を受けている方や厚生労
働大臣が定める疾患の方は、医療保険で対応している。

・多死時代で看取りの場所の選択が増えているが、最期を迎えたい場所第一位は在宅である。

・訪問看護ステーションの情報が神奈川県看護協会や訪問看護ステーション協議会等で得られる

 

(5)  訪問介護について(湘南ケアステーションホームヘルプ事業部 向吉 純子サービス責任者)

   ・訪問介護では、身体介護、生活援助、通院等昇降介助をおこなっている。

・業務内容としては、身体介助が食事から排泄に至るまでの様々なサービスの説明があった。

生活介助は、掃除・洗濯・調理・買い物などである。介護保険では出来ないことを介護保険外
サービスとして自費で実施することが可能である。

・経管栄養は、平成24年度より施行され、研修を修了した介護士のみが実施可能である。

・月1回のモニタリングをしており、利用者に近い存在である。

(6)  福祉の総合相談窓口「ほっとかん」の取り組みと民生委員児童委員の活動について

     (横須賀市役所民生局福祉こども部地域福祉課 藤崎 啓造課長)

   ・断らない相談支援体制としてダブルケアや8050問題に対応する「ほっとかん」を設立した。

・事前に終活支援センターに登録してもらう事で、本人の意思の実現を支援している。

・民生委員についての説明があり、ボランティアであるため、多くの期待をされても対応できな

いことがあるとのことであった。

 

3.  閉会の挨拶(秋澤 暢達院長)

(1)  利用者の生活を支える9割は介護分野の方々の活動が基になっている。本日のケースは今後

益々増えて行くと思われる。

以上

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